6年生の学級づくり~土作 彰先生~
新学期に向けて土作彰先生(@piccolinopico)の著書を読みました。
来年度の担任学年はまだわからないのですが、高学年の指導について一番学びたかったので本書を手に取りました。
学んだことは以下の三つです。
①自分の哲学(信念)を持つ
土作先生は、時には「教員失格」「教師の資格がない」などの強い言葉でメッセージを綴っていました。このように言えるのは、確固たる哲学(信念)を持っておられないとなかなか言えません。この態度は、きっと学級の子どもたちへの言葉かけにも通じるものがあると思います。土作先生がおっしゃる哲学は、さる先生(@saruesteacher)のMISSIONと同義なものだろうと、読んでいて感じました。
私の教員としての哲学は「おうじ」で表せるかなぁと、読んでいて感じました。
お・・・思いやり
う・・・運動
じ・・・自信
この三つの力・習慣ができれば、人生をより豊かに生きていけるのではないか。そのたの教育をしたいし、時には先生のように厳しい指導もできるようになりたいと思いました。
この哲学を子どもたちに伝えていくには、理想の子どもの姿をイメージできていないと、指導はできません。授業時間、給食時間、掃除時間、帰りの会など、その時々に「こうなってほしい!」という姿がなければ、なんとなく日々が過ぎてしまうと思いました。これは、新学期準備の今イメージしておくことに加えて、毎日自分の中で振り返る習慣をつけようと思います。
また、特に自分の未熟さを痛感したのは取り組む意義をもてていないことでした。6年生なら、最後の運動会・修学旅行・卒業式など、行事が目白押しです。その時に「なんの力をつけるためにするのか」を、教師自身がふわっとした認識しか持てていないと、当然子どもたちの取り組み方やその場の空気感も緩んだものになってしまいます。どの学年でも「なんの力をつけるために」をもっと強く意識しようと思いました。
②長期的な視野
子どもたちを見ていて、理想の状況と程遠く、落ち込んだり声を荒げたりしてしまう場面は何度もありました。しかし、もう少しどっしり構えて、一年を通して育てる意識の重要性に気づきました。土作先生の捉え方を自分なりにまとめると
第一期・・・言われたことができる。
第二期・・・少しのヒントでできる。
第三期・・・言われなくてもできる。言われたこと+αができる。
というイメージでした。一年間だけでなく、何年生か(発達段階)によって求めるレベルも考えようと思いました。
③学級のシステムづくり
第三期には、言われなくてもできる、つまり担任がいなくても子どもたちだけで学校生活を送ることができる状態になるのが、自立した姿であり、理想的だと分かりました。そのためには、「この時はこうすればいい」というシステムを作り、学級をプログラミングしていくことが大切だと分かりました。
・チャイムがなったらあいさつをして、立腰にうつる
・授業の始めは暗記・ドリル系に取り組む。(暗唱・都道府県・100マス計算など)
・チャイムがなったらすぐあいさつして、次の授業の準備をする。
流れが分かり、テンポが良くなると、子どもたちも暇を持て余さずに済みます。
これらの取り組みを徹底させるために、授業準備ができた人にはシールを貼るとか、全員ができたらビー玉を貯めて、貯まったらみんなで遊ぶ時間を作るとか、できたことを認めることもよいのではないか、と個人的に思いました。外発的動機になってしまいますが、「時間を守ることは得だ」と取り組むきっかけにして、後々「時間を守るから、学力が高まっている」ということに気づき、内発的動機に移行していくのもよいのでは?と思っています。
まとめ
①自分の哲学を持つ
②長期的視野で子どもを育てる
③学級システムを確立する
を本書で学びました。みなさんはどんな哲学で、どんな学級システムを採用していますか?6年生以外でも重要な事がたくさん載っていたので、ぜひお読みください。