たく@教員5年目

小学校教員をしています👨‍🏫今年で4年目を迎えました!どうすれば自分も子どもも楽しく笑っていられるか、日々奮闘中です✏️趣味→美味しいものを食べること🍽映画鑑賞🎬旅行✈️節約や投資についても興味があって勉強中✏️よろしくお願いします🙇‍♂️

「ファンタジーだけど、現実」映画鑑賞マレフィセント2

他者と歩み寄って生きることはできるのか。そう問われている映画だと思った。

 

悪役として知られている、眠れる森の美女の魔女、マレフィセント側の視点で描かれたストーリー。しかし悪者というのは、人間が自分たちとの見た目の違いからくる勝手な思い込みの部分も大きい。また、私利私欲のためにマレフィセントを裏切ったのは人間の方であり、悪役に仕立て上げたのは人間であると言えると思う。

 

今回の作品では、フィリップ王子の母親が極悪人で、あらゆる演技や罠を考え、部下や何も知らない国民を扇動し、妖精たちを虐殺していく。ここに、戦時中の国家の姿を見た。国のトップだけによって動かされる危うさ。知らないことにより、虐殺に加担したり異民族への恐怖を植え付けられている民の愚かさ。今平和な世の中になり、民主主義になったが、民の愚かさは直っているだろうか。自分も、平和ボケして考えることを止めていないかと、怖くなった。

 

大量に異民族を虐殺した人間は、マレフィセントの力と、妖精の国の王女と人間の国の王子の真実の愛によって、平和への一歩を歩み出す。ここでは映画の時間の都合上か分からないが、すんなり仲直りという印象を受けたが、現実はそうはいかないはずだ。この話だと、今回は妖精側が甚大な被害を被っている。妖精側の方が、不満が大きいはずだ。大切な人の命を失うことは、簡単に相手を許せるような痛みではないだろう。それでも自分の痛みを相手にも重ね、お互いに歩み寄ったこの結末は、人類の理想であり、祈りだと思う。

争いにはどちらかが理不尽な我慢を強いられることが多い。それは、原子爆弾を落とされて降伏した日本が感じているかもしれない。日本に植民地にされ、不当な扱いをされた韓国や中国が感じているかもしれない。複雑な想いを抱えながらも、未来の平和のために感情を押し殺し、手を取り合った先人たちが作り上げた今を、私たちは守らなければならない。

過去を知り、憎しみは抱えないこと。未来を見据え、より良い関係を模索すること。これからもみんなが笑い合えるように、学び、考えていきたいと思った。